しびれの症状・種類
・知覚鈍麻(低下)、知覚脱出
体の表面にある触覚、温・冷覚、痛覚といった感覚がわかりにくくなったり、わからなくなった状態。
・知覚過敏、錯知覚
外部からの刺激を過剰に強く感じたり、軽度の接触で痛みを感じたりする不快な感覚。正座の後に足がしびれた状態と同じ様な感覚。
・異常知覚
外部からの刺激がないのにしびれを自覚する状態。かゆい、ムズムズ、ビリビリ、ヒリヒリ、ジンジン、
チクチクなどと表現されることが多く不快を伴う。これらのしびれの症状は重複して感じられることが多く、
動かない(マヒ)や、痛みや冷たい等のしびれ以外の症状を伴うこともある。
しびれの出現部位
頭皮、顔面、口唇、舌、手、足、指先(親指・人差し指、中指、薬指、小指)、肩、肩甲骨、腕、頚部、胸、腰、臀部(お尻)、ふくらはぎ、太もも、上肢、下肢、上腕、半身など。
しびれに付随して起きる症状
頭痛、めまい(眩暈)、腰痛、肩こり、動悸、息切れ、頻脈、胸苦、脱力、全身倦怠感、冷感、疼痛、けいれん、呼吸困難、腫れ(腫脹 )、むくみ、炎症、振戦(ふるえ)、麻痺、排便・排尿障害、間欠性跛行、筋力低下、言語障害など。
しびれの原因となる病気
脳梗塞(脳血栓・脳塞栓)、一過性脳虚血発作(TIA)、脳出血、脳腫瘍、脳炎、頚椎症、腰椎症、
頚椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間板ヘルニア、脊髄炎、頸椎後縦靭帯骨化症、多発性硬化症、血管障害、
脊髄腫瘍、脊髄空洞症、脊髄損傷、末梢神経障害、手根管症候群、肘部管症候群、尺骨神経障害、
頸肩腕症候群、胸郭出口症候群、閉塞性動脈硬化症(ASO)、バージャー病、坐骨神経痛、腓骨神経麻痺、
橈骨神経麻痺、ビタミンB1欠乏症、糖尿病性ニューロパチー、神経膠腫、甲状腺機能低下症、
副甲状腺機能低下症、過換気症候群、パニック障害、食中毒など。
手のしびれの原因は、手から頭(脳)までの神経回路のいづれかの部分で
神経が圧迫されていること原因として考えられる。神経は頭から首の骨の中を通り、
鎖骨の下を通って、腕、肘、手首、指先へとつながっている。手のしびれの原因は、
いづれかの部分が圧迫されていることが原因だが、圧迫されやすい部分がいくつかある。
■頚部の骨の周り
変形性頚椎症や頚椎椎間板ヘルニアにより、頚部の骨の変形や、軟骨が突出して、
それが原因で神経が圧迫され、手のしびれの原因となることがある。
■鎖骨の下
鎖骨の下の神経が圧迫されている場合で、胸郭出口症候群と呼ばれるしびれの原因となる病気である。なで肩の女性に起こりやすい。
■肘の内側
肘の内側の神経が圧迫される場合で、肘部管症候群と呼ばれる。手のしびれ(特に小指のしびれ)や痛み、筋萎縮、筋力低下という症状が出現する。
■手首の靱帯
手首の靱帯の神経が圧迫されることにより起きるのが手根管症候群。打撲などや、パソコンによる
手の使いすぎなどが原因で起きる症状。また、出産前後や更年期など女性ホルモンの
バランスが変化したときにもかかりやすいと言われるしびれの原因となる疾患である。
上記の他、手のしびれの原因としてあげられるのは、脳梗塞や脳腫瘍などの中枢性疾患である。手のしびれの他、舌がもつれるような感じ、呂律が回らないような感じといった症状があれば、中枢性のしびれの可能性があるので、その場合は、脳神経科の受診が必要となる。脳梗塞でも、軽度のうちに診断を受けることができれば、入院せず薬の服用でしびれなどの症状がよくなる場合もある。
また、これとは反対に、重大な病気などではなく、肩こりや腕の疲れが原因になって手のしびれの症状が起きることも多い。
いづれの場合でも手のしびれの原因・症状の早期発見、早期治療が重要である。
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